2012年8月21日火曜日

夏の荒起こし作業

田んぼに手をかけないと、どの様なことが起こるか・・・。

それは、あっという間に雑草で埋め尽くされていきます。

この写真は、我が家の田んぼの一枚なんです。

昨年度の転作で麦を栽培した後、春に刈り取りを終えて、一度荒起こしをしてからこの夏まで放置してあったんです。

パッと見は、何か栽培しているような感じに見えますが、これが全部雑草。 
それもビッシリと元気よく生い茂っています。

このまま放置しておくと、強い雑草がもっともっと生長してトラクターのロータリーでも荒起こしできないくらいになってしまいます。



そこで、タイミングを見て年に3回ほどトラクターを使用します。
雑草とはいっても、うまく処理すると土の中で堆肥化するので雑草といえどもできるだけ利用するようにしています。
夏にトラクターを入れるタイミングとして、できるだけ雨の降らない日が続く時に荒起こしをします。

写真は、1/3ぐらい荒起こしを進めた状態ですが、せっかく田んぼの土を起こしても、この後に雨が降るとまたすぐに雑草だらけになってしまいます。

そこで、晴天の続く初日あたりに田起こしすると、トラクターのロータリーで鋤込んだ雑草も枯れてしまい、堆肥化してくれるのです。

高齢化が進む農家では、この田んぼ全面に除草剤を播いて雑草処理する事が増えていますが、本当に怖いことです。



この田んぼを荒起こししていると、さまざまな生き物が生息しているのがわかります。
はじめにやって来るのがカラス。 むき出しになった土からミミズやカエル。時には小さな野ねずみを見つけて補食しています。トラクターが来ると餌にありつけることを解っているんですね。

その他にもバッタやコオロギ、トンボなどなど、もの凄い数が住みかにしているんです。

そこに除草剤を播くと雑草は無くなりますが、本来いるはずの生物は、見ることができなくなってしまいます。これが生態系破壊の始まり。 元に戻すまでには長い時間と労力が必要となってきます。

夏の荒起こしを終えた田んぼですが、この土色がとても大切です。
この後、鋤込まれた雑草が、土の中で微生物の働きもあって、ゆっくりと堆肥化。
化学肥料に頼らない、バランスの取れた土になっていくのです。

秋の後半には、発酵鶏糞を播いてから再度荒起こしする予定。

有機栽培は、手間暇かかりますが、安心安全な作物を収穫できるので手を抜かずに頑張りたいと思います。

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