2013年6月29日土曜日

我が家の田んぼに珍客が・・・。の巻!

久しぶりのブログ更新となりましたが、この一週間には、いろいろありました。
中でも、田んぼに珍客が多かったことでしょうか。


週はじめ、いつものように早朝に田んぼの見回りをしていたら、ふと目に飛び込んできた異色なモノ。 なに?と思ってよく見てみたら。 じぇじぇじぇーっ!金色の雨蛙が稲の葉にチョコンと乗っているではないですか。 人生で初めてお目にかかる金色カエル。
時々、新聞やテレビニュースなどで紹介されていますが、実物を見たときは驚きと感動もんでした。

何か良いことがあるのではと思っていましたが、この日は、いつも通りに淡々と時間の流れる一日でした。 残念!(^_^;)

さて。田んぼの様子をご報告。

これが、我が家の除草剤無使用の田んぼです。
そして、次の写真が、まわりの除草剤を使用している田んぼ。
一目瞭然。 我が家の田んぼには、雑草が目立っていますね。
まわりの田んぼは、雑草が全く無い状態。
昨年もこんな感じでしたが、美味しいお米を収穫できています。


さらに大きく違うのが、田んぼの中の生き物です。我が家の田んぼは、小さなカエルが足の置き場に困るほど飛び跳ねていますが、除草剤を使用している田んぼは、それほど多くありません。夜になると、カエルの鳴き声も音量が違います。
カエルたちは、害虫を補食してくれるので、殺虫剤を使用しなくてすんだり、使用料を大幅に減らすことができます。

除草剤は、その後の農薬使用にも影響するのです。




さて。我が家の田んぼに来た珍客は、カエルだけではありませんでした。
今日、海外から来ている若者2名が、日本の文化を学びたいということで、今回、農業体験にやって来ました。一人はフィリピン生まれの日系君。 もう一人はアメリカ、カリフォルニア生まれ。
二人とも、とっても笑顔がいい若者でした。


体験してもらったのが、除草剤使用をしない田んぼに生えてくる雑草「ヒエ」の除草です。
はじめに、ヒエの姿形の説明や除草剤を使用している田んぼと無使用の田んぼの違い。
半世紀前の農業の事などを説明。 二人は、眼をキラキラさせながら説明を聞いてくれました。

そして作業開始。 足下の悪い中、腰を深くかがめながらヒエを引き抜く作業は、体育会系の男子でも大変な作業です。片道歩けば持っていた肥料袋は、ヒエでいっぱいになります。


ヒエでいっぱいになった肥料袋は、軽トラに運んでもらいました。
作業しはじめは、元気におしゃべりしながら作業をしていた彼等。30分もしないうちに疲れが出てきたのか、言葉数も減り、噴き出す汗を拭い、顔は真剣。
2時間ほどで1/3ぐらいの面積を除草しました。


ちょうどお昼ぐらいに作業終了。
我が家にとってヒエの除草は、大変ありがたい事でした。

農家もいやがるヒエ取り作業を一生懸命にやってくれた二人。
ありがとうございました。<(_ _)>
何よりもうれしかったのが、彼等が帰るときに彼等の言った言葉。

「これからお米を食べるとき、農家の方の苦労を思い出して、感謝して食べます。」

涙が出そうなくらいうれしい言葉でしたねー。(T_T)

どんな食べ物でも、どんな品物でも、どんなサービスでも、その裏で頑張っている人がいます。
そのことを外国から来た若者が、自ら体験して理解しようとしてくれている。 それも日本の文化を通じて・・・。 ふたりとも日本のことが大好きなんだって!

食べ物を粗末にしている昨今。 額に汗して農業体験すれば、きっと食べ物を粗末にしないだろうなと、あらためて感じた時間でした。




2013年6月24日月曜日

またか。モグラ君 の巻!

先週末の土日。 遅れ気味だった農作業を一気に片付けるために、かなりしんどい思いをしました。
まずは土曜日。日中に会社の仕事を済ませてから、残っていた田んぼの畦草刈り。
日没前に何とか完了してホッとしたのもつかの間。。。

畦際がおかしい・・・。 まさか、と思って畦の様子を見てみると、またまた発見!
水漏れヶ所。 以前、別の場所で発生していた場所から、かなり離れたところに発生していました。
原因は、モグラ君。
となりの田んぼからチョロチョロと水が我が家の田んぼへ流れ込んできています。

慌ててスコップを取りに戻って、土建業者に変身。
畦の水漏れヶ所を掘ってみると、モグラのトンネル発見。
掘った穴は、直ぐに満水状態。

急いで土を埋め戻して水漏れを止めました。
軽く土を練るようにして埋め戻すのがコツ。

ご覧の通り掘り出した土を埋め戻して完了です。
昨年よりも今年の方が、モグラの悪戯が多い気がします。
たぶん、畦の中にミミズが多くなっているのも要因の一つ。
除草剤を使用しなくなると、小動物が増えてきて、それを餌にするモグラやネズミも増加する。

安心、安全な米作りのためなので、仕方ないことと思っています。
それにしても、モグラ君を退治する方法は無いものだろうか・・・。

2013年6月17日月曜日

水漏れ発見! 土建屋さんに変身の 巻!

土曜日の夕方、田んぼの見回りをしていると・・・。
おや? おやおやおや???

田んぼの水が多い事に気づき、取水口を確認したのですが、水は確かに止まっている。
もしかして、と思い畦を一回り。
すると、思った通り、上手の田んぼの畦の1ヶ所から水がドンドン流れているのを発見。
左の田んぼから我が家の田んぼへ向かって、大きな穴があいているようです。
原因は、モグラかネズミのどちらかです。
放置しておくと、穴が少しずつ広がって、大変なことに。

慌てて家からスコップを持ちだし、急きょ土建屋さんに変身。
水の通り道になっていると思われる場所を掘り返してみると・・・。
思った通り水があふれ出しました。
いったん、広めに深く掘り起こしてから、もう一度畦の土を練り込むように戻していきます。

すると。
何ということでしょう。 あんなに勢いよく流れていた漏水が、ピッタリと止んだではありませんか。
もうこれで安心です。

これから時期的には、田んぼを干す作業に入ります。
水漏れ厳禁。 これからも田んぼの見回りは毎日欠かせない仕事です。

2013年6月11日火曜日

天ぷら廃油の罠で撃退。の巻!

我が家は、有機栽培と減農薬でお米作りに取り組んでいます。
今回は、外来害虫のイネミズゾウムシ撃退についてのご紹介です。
これがイネミズゾウムシ。
この時期、田んぼの苗に白い線が見えたら、このイネミズゾウムシが悪戯を始めた証拠。
通常であれば、稲を植えるときにイネミズゾウムシも殺虫する農薬を使用するか、イネミズゾウムシを発見してから殺虫農薬を散布します。

ですが、私が使用するのはこれ。
クーのペットボトルに入っている天ぷら廃油。
こんな天ぷら廃油がイネミズゾウムシに効果があるのか??? と思いますよね。
私も始めは同じ思いでした。

ところが、一昨年に農業雑誌で紹介されていたこの方法を行ってみると、驚きが・・・。

まず、日中に田んぼの水を深水にします。
そして夕方遅めに、キャップに穴を開けたペットボトルに入った天ぷら廃油を田んぼの畦側からポタポタと垂らしていくのです。
ご覧の通り、田んぼの水面には、天ぷら廃油の薄い膜が広がっていきます。
植物性の天ぷら油は無害で、苗に全く影響はありません。

この油は、畦際から6条分ぐらいに油膜を作ります。
そしてイネミズゾウムシは、翌朝に水の中から苗に登ってくるのです。
その時に、水面に浮かんだ油膜がイネミズゾウムシの身体に纏わり付いて窒息死。
こんな単純なことで害虫を退治できるのです。

殺虫農薬を使用続けていると、害虫側も耐性を強めてきます。そうするとさらに農薬を強力にする必要が出るので悪循環。
難しいことを考えず、息の根を止めるとはこのことです。
この方法を発見した人は凄い・・・。尊敬します。

今年も天ぷら廃油でイネミズゾウムシ対策の殺虫農薬とはおさらば。
それから経費的にもとても助かるんですよ。

今年の秋も、安心安全。美味しいお米を収穫できるようにしたいと思います。

日曜もお仕事さ。の巻!

会社経営と農業の半農半Xな生活をしている私。
今のシーズンは、日曜日なんてありゃしません。(>_<)

先日の日曜日も朝から農作業でした。土曜日に作った水田の上を歩くためのスキー板改造歩行具を履いて除草作業をしようと思ったのですが、先日のブログで書いたとおり、土の軟らかすぎる水田では、うまく機能しないことが判明。 結局この日は、直接歩いての手押し除草となりました。
いやはや、疲れること疲れること。

この日の田んぼは、比較的小さいとは言え、4往復もすると息が上がるー。
休みながら除草作業を黙々と続けました。 これが除草したときの状況です。
農薬の除草剤を使用しないと写真左側のように苗の間に雑草がどんどん生えてきます。
これでも一度、竹すだれ除草機をかけたのですが、雑草の生命力は強いっス。

写真右側が除草後の状態。 田んぼの表面に生えている雑草を土の中に押し込んだ後、土をひっくり返すようにして雑草の多くを地中に埋め込んでしまいます。
あらためて昔の人は、知恵を絞っていたのだと感心しきり。

そんなこんなで午前中に除草作業を終えて一休み。
45年前に製造された農機具ですが、この日も老体に鞭打って働いてくれました。

さて、一息ついたら次は畦草刈り作業。
水田の除草作業疲れで、この日は田んぼ1枚だけにしました。

まわりの多くの農家は、高齢化や担い手不足で畦草も除草剤で処理しています。
水田で使用する除草剤よりもはるかに強力な農薬なので、水田へ流れ込んだり、畦土に蓄積された農薬成分も水田に流れ込んでいる事実が解り始めて、地元の営農組合もできるだけ除草剤使用を抑えて、草刈り作業を呼びかけています。

でもですよ。高齢者に重い草刈り機を使って下さいと言ってもしょせん無理な話。
なんか根本的に草刈り方法を考えないといけないと思います。

私も身体のきくうちに、何らかの手段を考えなければ・・・。

天気のいい日曜日。農作業に明け暮れた一日でした。チャンチャン!

2013年6月10日月曜日

これぞ、のら道楽。 の巻!

先週の土曜日。 除草機がけをもっと楽にできないかと思案したとき・・・。
どこからともなくアイディアが突如降ってきました。 
ウインタースポーツをする私。ふと、田んぼの上を滑るように歩いたらと思い、古~い使わなくなったスキーを取り出してきたんです。

まずは、スキーの板を半分にカット。
雪の上を滑るはずが、田んぼで泥だらけになろうとは・・・。このスキー板は考えもしていなかったでしょう。



スキーの板をそのまま使っては、泥の上で前に進まないと思い、樹脂製のラインガードをスキーの裏面に5ヶ所ほど取り付けました。
これでぬかるんだ土の上を進むことができるはず。
長靴を履いたままスキー板の上に乗れるように、ビーチサンダルをスキー板に固定しました。
この上から長靴を履いたまま、スキー板に乗ることに・・・。
じゃーん。 長靴を取り付けてみたところです。
制作時間は、約3時間。 これで楽に除草機を押して作業ができればOK。
さっそく田んぼで試してみました。
結果は、80点。 基本的にはイメージ通りになりました。
ぬかるみに足を取られながら歩くより、とても楽になって作業中に心臓が破裂しそうになる事は無くなりました。 バンザーイ!

マイナス20点は、柔らかすぎる田んぼでは、スキー板ごと沈んでしまい役に立たないと言うこと。
板の幅が2倍くらいあって浮力が大きくなれば、この問題も解決しそうな気がします。
その場合は、ちびっ子用のスノボあたりを使えばいいかも。
それにしても何故にこんな事に気がつかなかったのか。。。
さらに手押し除草機で除草作業を続けているうちに、田んぼの水の量を極力少なくしてから作業すれば、もっと楽にできることが判明。

家族も私が田んぼでスキー板を履いて手押し除草機をかけている姿を見て、不思議な顔をしてました。 農業は、もっともっと効率化できる分野だと思います。
これからも知恵を絞り、アイディアと工夫で農作業を楽しんでいきたいと思います。

これぞ、のら道楽。 です!

2013年6月7日金曜日

雨乞いでもするかいな~。の巻!

今週も先週に引き続き、晴れ。晴れ。晴れ。
多くの方は、大変嬉しいことかも知れませんが、農家の一人としましては、畑の土や作物を見るたびに不安が・・・。 土はパサパサになっているし、野菜の苗は、一部しおれたり枯れ始めたりしています。 このあたりでひと雨欲しいところです。

そんな状況で開けた月曜日。早朝から我が家の田んぼに営農のトラクターの轟音が。
何の作業かと言えば、転作用の大豆を栽培するために荒起こしの作業。

今週中に大豆畑を作るスケジュールとのこと。
新型の大型トラクターは、作業が早くてキレイです。
 
ものの40分程度で、あっという間に荒起こしが完了。
草だらけだった田んぼが、ご覧の通りです。

そして、今日の朝。 今度は、大豆の播種機を搭載したトラクターが我が家の田んぼにお目見え。
うね立て。大豆の種まき。専用肥料の施肥を一度に完了する作業車です。


作業機を付けたトラクターは、うねを3本ずつ作りながら比較的ゆっくりと進んでいきます。
我が家の田んぼ1枚に90分ほどかかったでしょうか。
これが完成形。
一週間もすると大豆の種が発芽しはじめ、畝の上に緑のラインが見え始めます。
大豆の栽培で大変なのが、はじめに溝の連結作業。排水がスムーズにいくように全ての溝を手作業でつないでいきます。

その後は、夏場の雑草処理。うねに生えてくる雑草を除草するのですが、熱中症に注意しながらの作業です。 この2つの作業が大豆栽培では大変な作業となります。

心配なのは、晴天続きの乾ききった土で大豆が無事発芽するかどうか。
週間予報では、この後一週間晴れ続きの予報。

雨乞いでもするかいな~。(^_^;)

2013年6月4日火曜日

45年ぶりの再デビューの巻!

除草剤無使用。有機栽培で米作りをしている我が家。

先日は、田植機を改造した竹すだれ除草機を使っての作業を紹介しましたが、今回は古き良き時代の農作業を行ったので紹介したいと思います。

今回行った作業も除草作業なのですが、使用する農機具が超年期物。
なんてたって我が家の納屋の2階に45年間片付けてあった農機具。人力除草機。
一台は、少々くたばり気味で使い物にならず・・・。
この農機具、苗の間を押すように歩いて行きます。
ぬかるんだ田んぼの土は、足に纏わり付くのでとても歩きにくく心臓破りの作業です。
除草機を押すと前後に付いている形状の違う歯車が回転します。
前の歯車は、田んぼの表面に生え始めた雑草を土の中に押し込む役目を持っています。
そして後ろの板状の歯車は、表土をひっくり返す役目を持っています。
昔の人は、なんと上手に除草方法を考えたものかと感心しながらの作業。
45年ぶりに再デビューした人力除草機は、見事に雑草を土の中に埋め込んでいくではありませんか。

これを二条ずつ押しながら作業を行います。 
スタートしたときは、気合い十分。足取りも軽かったのですが。。。
汗は止めどもなく噴き出し、喉はカラカラ。
後半に入って心臓が破裂して死ぬかと思うくらいの作業でした。
時間にして、田んぼ1枚3時間。

除草状態を比較するため、作業しない部分を少し残して作業終了。
今までの農作業でダントツの疲労でした。

昔の人たちは、どんな体力してたんだろうか。
体育会系ではあるものの、やはり農作業での体の使い方は別物です。

作業から4日目。今も足全体に筋肉痛が残っているのです。

安心、安全、美味しい米作りのためじゃ。 
へこたれてなるものか!
気合いだー! うぉい。

何だかやけくそ気味だな。ヽ(`⌒´)ノ